iPhone・iPadの修理専門店のスマフォドクター松本店です。
バッテリーの交換は、修理の中でも最も多い部類のご依頼になりますが、しかし、 相手がiPadとなればバッテリー交換やタッチパネルなどの修理は iPhoneと比較し敷居が高いようで、自分で手を出すという方は決して多くはないです。
iPadの修理は、たとえ修理専門店でさえ修理せずに、専門部門や外注に依頼しての修理をしているところも少なくはないと思います。
今回は、別々のお客様から修理でお預かりした2台のiPadがどちらもバッテリーの交換が必要な状態だったので、iPhoneとiPadのバッテリー交換のお話をさせて頂きます。
目次
・iPhoneとiPadのバッテリー交換の作業方法の違い
簡単ですが、iPhoneとiPadのバッテリー交換の作業を比べてみましょう。
- iPhoneの場合
- フロントパネルを外す。(タッチパネルと液晶が一体)
- バッテリーの交換。
- フロントパネルの取り付け。
- iPadの場合
- タッチパネルと液晶を外す。(タッチパネルと液晶が一体のiPadもある)
- バッテリーの交換。
- 液晶とタッチパネルの取り付け。
おや?作業工程は大きく分けると、ほとんど一緒なんです。
- なにが違って敷居が高いのでしょうか?
1.大きさによる違い
iPadがiPhoneのようなサイズなら修理の難易度も低くなることでしょうが、それならiPhoneになってしまいます。
2.パネルの取り付け方法の違い
iPadはタッチパネル(ガラス部分)とフレームが直接、強力な粘着剤にて固定されています。ちなみに、ビスは使われていません。
これを、ヘラなどを使いながら強制的に浮かせて外さなければなりません。
もし、タッチパネルのガラス面にキズがあったり、フレームが凹んでガラスが少しでも欠けている、圧迫しているなどの場合、ガラスを剥がしていく途中で割れてしまうかもしれません。
ガラスが割れていれば、剥がすリスクは少ないですが、バッテリーの交換となれば、タッチパネルや液晶のパーツは再利用するので破損させないように、指紋やゴミの付着にも注意し綺麗に外していかなければならないんです。
タッチパネルを取り外すこと自体がとてもリスクを伴う作業になります。
また、タッチパネルと液晶が一体になっている機種があります。
iPad mini4以降の機種、iPad Air2以降の機種やiPad Proは一体構造となっているので、ガラスは割れなくても液晶に損傷を与えてしまうこともあり、一体型の機種はさらにリスクが高くなります。
このようなことから、iPadの修理やバッテリーの交換は、修理のリスクが高く修理時間も掛かるので、割に合わなく、多くの修理店では、修理せず専門部門で修理してもらうことが多い理由です。
・iPadのバッテリー交換の工程
「iPhoneとiPadのバッテリー交換の作業方法の違い」では大まかな作業工程でしたので、バッテリーの交換を例に、もう少し具体的に説明します。
- タッチパネルを剥がす(浮かせる)
- 液晶パネルを浮かす
- バッテリーの接続端子を外す
- 液晶パネルを外す
- タッチパネルを外す
- バッテリーを外す
- 粘着テープの剥離、残渣のクリーニング
- タッチパネルへの粘着テープの貼り付け
- バッテリーの仮付け
- タッチパネルの仮付け
- 液晶パネルの仮付け
- バッテリーの充電の確認及び状態の検証
- バッテリーの取り付け
- 液晶パネルの取り付け
- タッチパネルの取り付け
- 動作の再確認
- 圧着作業
- 全体のクリーニング
1.タッチパネルを剥がす(浮かせる)
iPadの周囲を暖めてから、ヘラやピックなどを使用し角から少しずつ浮かせて剥がします。
配線のある部分や液晶一体の機種の場合は、奥にヘラを入れすぎると液晶を壊してしまうので注意が必要です。
2.液晶パネルを浮かす
最近の機種では、液晶の四隅がシリコーンにて固定されているので、無理をさせないように慎重に浮かします。
3.バッテリーの接続端子を外す
iPad miniはコネクタが使われていたり、mini以外の機種では、基板の下側に端子がありネジで押さえています。基板のあるフレーム部分を暖めてから基板を少し浮かせバッテリー端子と基板のあいだに薄手のピックなどを挟み込み、電源の供給をストップさせていきます。
4.液晶パネルを外す
液晶パネルから来ているFPCのコネクタを外します。
5.タッチパネルを外す
同様にタッチパネルのコネクタも外します。
6.バッテリーを外す
バッテリーは接着剤にて固定されています。フレーム裏側を暖め、粘着を緩くしてからヘラを使いながら浮かせて取り外します。
7.粘着テープの剥離、残渣のクリーニング
タッチパネルやフレーム、バッテリー後に粘着テープや接着剤が多く残っているので、後のためにクリーニングしておきます。
8.タッチパネルへの粘着テープの貼り付け
クリーニングしたタッチパネル裏面に新しい粘着テープを貼っておきます。接着はあとで行うのでフレーム側の紙は剥がさないでおきます。
9.バッテリーの仮付け
新しいバッテリーを仮に取り付けます。

10.タッチパネルの仮付け
タッチパネルも仮付けします。
11.液晶パネルの仮付け
次に、液晶も仮付けします。
12.バッテリーの充電の確認及び状態の検証
iPadはiPhoneと違い設定アプリでのバッテリーの状態の確認がないために、実際に充電をし、100%になるか。また、使用してバッテリーの減り具合に異常がないかを実機で行います。
特に充電があるのに突然にシャットダウンし、再起動をするような状態の場合は、念入りに充電や放電を繰り返しiPadのバッテリーの状態を確認します。
当店でも長いときは、100%充電してから、動画を流し充電が無くなって自動シャットダウン。などを3日ほど繰り返し実際の仕様に問題が発生しないかを見させていただく場合もあります。
13.バッテリーの取り付け
「バッテリーの充電の確認及び状態の検証」にて問題がなければ、仮付けから本付けをします。
14.液晶パネルの取り付け
液晶パネルも取り付けます。
15.タッチパネルの取り付け
最後にタッチパネルの汚れも再確認してから取り付けます。
16.動作の再確認
タッチパネルに紙テープは剥がさない状態で、動作のチェックを行い、異常がなければ最終的に紙テープを剥がし、パッチパネルを閉じます。
17.圧着作業
このままでは、タッチパネルの接着性が半端なので、パネルの圧着を行います。専用治具は無いので強力な洗濯ばさみのようなものを使用します。
18.全体のクリーニング
最後になりましたがテープの残渣や指紋などをふき取り綺麗にします。
企業秘密もあるので、はぐらかしているところもありますが、ほぼこんな作業手順になります。
・iPad mini 4のバッテリー交換
「中古で購入したiPad mini4のバッテリーの減りが最近早いので診て頂きたい」とのご依頼です。
しかし、iPadはバッテリーの状態の確認が出来ません。それに加え、iPad mini4は、タッチパネル・液晶の一体型で修理のリスクが高い機種です。
面倒おかけしましたが、お客様にてAppleプロバイダーに行っていただき「たぶんバッテリーでは?」の診断結果もあったので、当店でバッテリーの交換をさせて頂くことになりました。
修理のスケジュールは一泊二日になります。お預かりをした当日にバッテリーの交換までさせて頂き、翌日まで充電をして充電の確認をし、問題がないことを確認してからパネルの接着という流れになりました。

・iPadのバッテリー交換まとめ
ある意味、iPadのバッテリーの交換は、タッチパネルのガラス割れ修理以上に気を使う作業でもあります。新品の組み立てと違い、修理作業は分解と組み立てをしなければならないです。
当店では、出来る限り本来の状態を保つように細心の注意を払い修理させて頂いております。

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スマフォドクター松本駅前店は松本駅東口の交差点曲がり角。iPhoneの修理で10年の修理専門店です。松本市・安曇野市・塩尻市からも沢山ご利用頂いております。安心で正確な修理でお客様から信頼され、人から人への紹介や家族でご利用されるお客様も多数おられます。今回の様なトラブルやガラス割れ・電池の減りが早くて持たない!水没させてしまった!iPhoneのことならお気軽にご相談を! 伊那、飯田、岡谷、諏訪方面の方もiPhone修理をお考えなら一度当店にご相談下さいませ。